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最高裁判所第二小法廷 昭和40年(あ)311号 決定 1965年5月29日

主文

本件上告を棄却する。

理由

被告人本人の上告趣意は、すべて事実誤認の主張であり、弁護人石原輝の上告趣意第一点は、事実誤認および単なる法令違反の主張であり(なお、土地に生立している他人所有の樹木を窃取する意思で伐採したときは、樹木を自己の支配内に移したものというべきであるから、伐採行為の終了と同時に窃盗罪の既逐になるものと解するのが相当である。)、同第二点は、量刑不当の主張であって、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号、一八一条一項但書により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 奥野健一 裁判官 山田作之助 裁判官 草鹿浅之介 裁判官 城戸芳彦 裁判官 石田和外)

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